「あのさー」


脱衣所から出てきた彼は、首からタオルを下げて髪から滴る水滴を拭っている。


「これ、ピチピチなんだけど。冴子の元彼、ガリガリ君?」


そう言われて彼に視線を送ると、確かに胸のあたりがパツパツで。


「乳首透けちゃうじゃん」


まさに思った通りのことを先に口にされて、思わず目が泳いでしまった。

確かに元彼は痩せてはいたけど、細いと思っていた木崎君がびっくりするくらいがっしりしていて。



「ねぇ、元彼のもの出すなんて、俺を挑発してる?」

「はいっ? そんなことは……」


意地悪い声で少し私をにらみながらそう言う彼を見て、なんだかゾクッとする。