社長は10時ぴったりに来た



なぜ 家を知っているのか疑問に思ったが
そんなの どーでも良い




とうとう来てしまったんだ
この日が



婚約者が居ると聞かされて 10日ほどしか経っていない
考える暇もなかった




それを良い事に 次々と決まって今に至る




「彰人君 不束な娘だが よろしく頼みます。」



お父さんは頭を下げ
さっきとは別人みたいに笑顔が消えていた




「いえ。大事な娘さんを頂くので 必ず幸せにします。」




私だけ別世界にいるようだ
ただ 皆の会話を聞いていた