「っ………!!」
それが思っていたより痛くて、声にならない叫びが出てきていた。
掴まれている所がジンジン痛む。
「俺、空手が得意なんだよ?? さっきの自己紹介、聴いてなかった?? 全く、佐々木は喧嘩っぱやいなぁ。」
ちっ………。空手経験者か…。
くっそ…!! この俺が負けるとか…!!
しかもこんな奴に……。
周りの女子は「晃哉くんって強いのね!! ちょーカッコいい!! 」「顔もイケメンよね♪」「私俊介ファン辞めるかも!!」「私はやられてる俊介もカッコいいと思うわ♪」などなどきゃあきゃあ喚いている。
男どもは「あの佐々木が負けるとか……。」「
あいつ何者??」とヒソヒソ話している。
遊野は「お前喧嘩仕掛けて負けるとかだっせー!!」と笑い転げている。
「晃哉大丈夫だったか?? ――佐々木!!お前何てことをしてるんだ!! 後で職員室来い!!」と山田。