Dear HERO[実話]





「凛もつけてみる?」



「……え?」



リングをじっと見つめる私に近付いてきた。


すぐ真横に龍斗が居る。


龍ちゃん近いよ…

近すぎてドキドキする。




「痛くない?」



「…うん……」



確かにそこにあるのを感じてそっと耳に手を触れてみた。



「じゃあそれあげるよ」



「へっ…?」



「いらなかった?」



「え…ううん、いる!」



まさか龍斗からそんな言葉を聞くとは思わなかった。

さっきまで龍斗の耳で光っていたシルバーのリングが今は私の耳で光っている。

何だかすごくドキドキした。