そして散歩を終えハクを実家に置いてくると、龍斗のアパートへと連れて行ってくれた。
男の人の部屋…緊張する。
ドキドキしながら玄関を上がった。
部屋に入るとベッドとこたつとテレビが置いてあり、龍斗の好きな香水が数種類並べてある。
きっちりと片付けられた部屋だった。
龍斗に促されこたつに座ると、手に持っていたバッグをそっと横に置いた。
中にはクリスマスの時に渡せなかったネックレスが入っている。
黒い箱が見え隠れしていた。
「一時ゆっくりして、年明けたら初詣に行こっか」
龍斗の家の近くには神社がある。
しかしそこの神社では莢香がバイトをしていて、年末年始もアルバイトをすると聞かされていた。

