「あぁ。しょっちゅう電話やらメールがくるぞ」


毎回同じようなことを聞かれるのだろう。

めんどくさそうに言う。



「……最近はいつ?」


「昨日もメールきたけど…どうかした?」



私の口数がだんだん少なくなっていく理由が龍斗にはわからなかった。



「…ううん、何でもない…」



「あっもしかしてヤキモチとか?」



からかう龍斗。



「……ん、ちょっとそうかな」



この話題を早く終わらせたくて答えた。



莢香が私にした約束のことなど龍斗には話していない。


莢香と連絡を取らないでほしい…

そんなことを言って、気持ちを重く思われたくなかった。

莢香とのことで龍斗との関係がギクシャクするのは嫌だったから…。