Dear HERO[実話]



この日見た中で一番真剣な顔をして、龍斗は窓を開けろと手を動かした。

でも私は反射的に首を横に振る。

だって開けてしまったらもっと涙が溢れてくる…



だけどそれでも開けろと言う龍斗に私は静かに窓を開けた。


外に居る龍斗との世界が繋がった瞬間…



「ごめん…嫌だったんだろ?」



そう言われた。


違う……!

首を横に振った。




「ごめん。ほんとにごめん…」




龍斗にキスされたのが嫌で泣いたと思わせたみたい…。


何度も謝る龍斗に言葉が返せず、必死で涙を止めようとした。

その間龍斗は私の震える肩に手を置き、黙って見つめていた。