Dear HERO[実話]



テーブルにそっと手を置いて話す。

そんな作られた笑顔で話す私の手を龍斗がいきなり握った。




えっ………




「な、なに?手相?」




突然のことに驚き、私は訳のわからないことを口走った。

だけど龍斗は何も言わずギュッと握ってくる。

きつく繋がった手から温もりが伝わる。




「いきなり握ったらどんな反応するかなと思って…」



またそんなふうに私を試す。


手を握られた瞬間、強くなろうと自分に整理をつけた心がバラバラと崩れはじめた。


手を握ったまま、見つめる龍斗。

私はその瞳を見つめ返すことができなくて下を向いた。




限界だ…


目にじわっと潤いを帯びてくる。