Dear HERO[実話]





「言わなければまたいつか凛に会えるんじゃないかって思ってた…」




ずるい…ずるいよ!!

何でそんなこと言うの?


嬉しいって思っちゃうじゃない。

無理な期待しちゃうでしょ…





「………」



私は胸をドキドキさせながら、今にも溢れ出しそうになる涙を必死に堪えた。





「子どもの名前……何ていうの…?」




聞いたら現実を更に突きつけられるだけなのに、自分を苦しめるだけなのに…

それでも知りたい気持ちのほうが大きかった。


笑顔はないまま目を伏せる龍斗。


そして龍斗の口から私が知ってる龍斗の声で、私が初めて耳にする名前を聞いた。