Dear HERO[実話]



待ち合わせの場所まで40分、助手席に誕生日プレゼントを乗せ車を走らせた。

付き合ってるときでさえも数回しか走らせたことのない道。

だって会った回数なんて数えられるくらいだったから…


太陽は沈み、少しずつ夜の空へと変わっていく。


壱春と会うのは2ヶ月ぶりだった。

仕事を終え、やってきた壱春は助手席へと乗り込んだ。





「………」



何から話せばいいのか…沈黙が続く。



「なに?何か話したいことがあるんでしょ?」



「…うん……」



「どうした?」




横から切ないほどの視線を感じる。




「…プレゼント…渡したくて……」




ずっと部屋に隠されたままだったプレゼント。


壱春のために準備したもの…

だからやっぱり壱春にもらってほしい。