「これから凛の隣に居るのは俺だから、信じてよ…」
耳元に聞こえてくる壱春の声。
温かい…
この腕を…壱春を…信じてもいいのかな。
ううん、信じなきゃいけない。
でも、自分の身は自分で守るんだ…
壱春とは毎日連絡をとった。
毎日声を聞くことで満たされ、時間が経つほどに惹かれていく。
連絡をとる時間はだいたい決まっていた。
壱春が仕事を終え、20時から22時の間に電話がかかってくる。
ある時は仕事帰りに、ある時は夕食後…
私の中でいつしかその時間が一日で一番待ち遠しい時間になっていた。
一日に2回、3回と電話することも珍しくない。
疲れていても、嫌なことがあっても壱春の声を聞くと笑顔になれる自分が居た。
それは久しぶりに恋をしているという実感。
早く声を聞きたくて、早く会いたくて…
恋をしたときのドキドキに胸が高鳴る。

