Dear HERO[実話]



壱春のことが好きだから付き合うことにした。

そんな彼といつか体を重ねることもあるだろうと思っていた。


でもまさかその日がこんなにも早くくるなんて…




「ねっ…行こ?」



はやる気持ちがその目から伝わってくる。

真っ直ぐな瞳を逸らせなくなった。


お互い思い合ってる。

好きな人と体を重ねることはとても幸せなこと。


だからきっとこうなることは当たり前なんだよね。



ホテルに入り、ソファに座る壱春の隣に腰掛けた。

寄り添い、温もりが伝わってくるだけでドキドキと胸が鼓動する。


壱春に手を引かれベッドに横になった。

私を見つめながら少しずつ近付いてくる。


壱春の大きな手が髪に触れ、頬に触れ、肩、腕…少しずつ下へと下りて行く。


流れるような手の動き、目を瞑っていても感じる壱春の視線。

そっと目を開けると壱春の瞳とぶつかった。