好きになってから付き合わなければ、付き合ってみたら好きになるかも…
そんな想いじゃ人を好きになれるはずがなかった。
そのことは奏汰と付き合ってみて嫌というほど思い知らされたんだ。
「ちゃんといい人連れてくるように彼氏にお願いしとくから!」
ルリはニッコリ笑った。
「うん、ありがと」
そしてその合コンで一人の男性と連絡先を交換した。
童顔で誠実そうな彼は、今まで私が目で追うようなタイプとは全く違った。
ルリが言っていたとおり「いい人」そのもの。
メールして、お互いのことを知って…
何度か二人きりで遊んだり、ルリと彼氏を入れた4人で遊んだこともあった。
悪い人じゃないことは分かった。
だから安心感はある。
でもドキドキすることはなかった。
LOVEじゃなくてLIKE…
その言葉どおり。