そんなある日、奏汰からのメールを開いた私は怒りと混乱で頭がおかしくなりそうだった。
=受信=
To:凛
From;奏汰
【凛、俺…今日入院したよ。もうあんまり永くはないって。でも俺は凛と出会えたし幸せだったからもう何も思い残すことはないよ】
奏汰に初めて病気かもしれないと告げられたとき…
私はその内容に驚き、奏汰の言葉を冷静に自分の頭で考えることができなかった。
どうしよう…
私に何かできることは…
インターネットで病気のことを調べた。
奏汰が前向きに考えられる何かがあるはずだと思ったから。
そんなことをして奏汰に会った。
だけど奏汰に会って分かったことは、自分の思いだけで嘘をつくことができる人間なんだということだった。
それがわかった今、奏汰のメールを冷静に何度も読み返してみる。
病院に居るのにどうして携帯持ってるの?
あまり永くはないって言われてるのなら集中治療室に居るはずでしょ。
そんな人が携帯なんて使えるはずないじゃない…
疑問だらけのメールに返信することはなかった。

