龍斗と愛を確かめ合ったあの日。
あの日から10日後…
この日、たった一本の電話で龍斗との仲は最後を迎えることになる。
もちろんそんなことになろうとは、お互い知るはずもなかった。
このときの自分の無力さ、心の弱さに今でも後悔している。
後悔しても後悔しきれない…。
あの日からそれまで以上に龍斗のことを考える日々…。
いつでも私の中には龍斗の存在があって、その想いは日に日に大きくなるばかりだった。
あの日の龍斗の優しさが私を自然と笑顔にする。
龍斗の手の温もりが…
暖かくて優しい眼差しが…
あの日確かに私のものだった。
龍斗の一番近くに居るのは自分なんだと実感することができなかった。
しあわせすぎて…
そんな時、電気の消えた暗い部屋で携帯が光りながら着信を知らせていた。
携帯に表示される【榊 龍斗】の文字。
その名前に一気に胸が高鳴った。
その人のことを想っているときに本人から電話がくるなんて…
二人の心が繋がっているように思えた。

