Dear HERO[実話]



「この先凛に好きな人ができて、付き合うってことも覚悟してるから…」



「………」



ドクン…と胸が苦しくなる。



「多分…今、彼女作ったら絶対に彼女に甘えると思う。女に甘えたくないんだよね。これは俺の問題だから…。自分の問題だから誰にも迷惑かけずに解決したい…」




覚悟なんかしないでよ。

他の男のところになんか行くな…
俺のことだけ見てろって言ってほしいよ。


だけど私は何も言えなかった。

龍斗の真剣な目が決意の固さを表していたから。

ただ龍斗の言葉を忘れないように、一つ一つ刻み込んだんだ。




「だから待つな。凛には凛の人生があるんだから…」



「………」




待ってろって言ってほしかった。


自分のせいで何年も待ってろっていうのはできないことは、龍斗の優しさだとわかってる。

それでも言ってほしかった。

その言葉が二人の繋がりのような気がしたから。




「今の俺は普通の男よりも下にいるからね。金もなければ借金もない男より下だから…。だからまずは対等になれるようにがんばるよ」




うん…がんばって…

あなたはいつでも私の上にいる人だよ。



今は隣に居れなくても、いつかあなたの隣で笑っていたい…。