龍ちゃん…


あなたに会うときはいつも夜だったね。


時間が合わない二人だったから、必然的にそうなってしまったんだけど…。



いつも私たちを照らしていたのは月の明かりだった。


仄かに灯る月が二人を見ていた。

何も言わずただ静かに…



いつも二人を見ていた淡く光る月は、このときすでに二人の未来を知っていたのかもしれない。



いつか…と願っていた眩しい太陽の光を一緒に浴びることはなかったね。


目が開けれないほどの真っ白な光に龍ちゃんと包まれてみたかった。


だけどそんな願いを神様は受け入れてくれなくて…

真っ暗な夜に包まれることしかなかった。



それが何だかいけないことをしてるみたいで…


あの日もそうだったんだ…。