Dear HERO[実話]


窓際の席に案内され向かい合わせに座ると、龍斗は携帯をテーブルの上に置いた。


注文を終え話をしていると、突然龍斗の携帯が震え始めた。

カタカタとテーブルに振動が伝わってくる。


自然と携帯を手にした龍斗は、一瞬戸惑いを見せた。

すぐにはでようとしない。


電話の相手が誰なのか…

そのときわかった。


貴久や弘也からの電話なら戸惑うはずがない。




「…もしもし」


鳴り止まない携帯に半ば諦め気味ででる龍斗。


「どうした?えっ今?飯食いにきてるけど…」


「いや貴たちじゃない…」


そう聞いてすぐに一緒にいるのが私だとわかったのだろう。


「分かってんなら聞くなよ」



会話を聞きながらアイスティーの入ったグラスを左手で支え、ストローをぐるぐると回していた。


この電話が終わるまで龍斗とは話せない。

しかも電話の相手が誰かわかっているだけに、イライラする気持ちを抑えられなかった。


話が終わり、龍斗が携帯をテーブルに置くとすかさず聞いた。