この3週間、ただ必死にやり続けてきた。

教えるより教えられるほうが多かった3週間。


その実習も明日で終わりだと思うと、寂しい気持ちと樹に会いたいという気持ちが私の頭を駆け巡っていた。


この3週間、樹とは会っていなかった。

平日は実習、週末も次の授業のための準備と勉強で忙しかったから。


樹もそんな私の状況を理解してくれ、無理に会おうとは言わない。

樹の優しさだった。


それも明日で終わりと思うと急に樹に会いたくなった。

あと一日我慢すればいいのに…

それができなかった。




= 送信 =

 To:樹
From:凛

【会いたい…】



メールを送ると樹は車を走らせてきてくれた。


樹と少しの間、同じ時間を過ごす。

一緒に夕食を食べ、お互いの話をして樹の腕の中で温もりを感じる…。


その時間が今まで樹と会えないことに我慢していた私を安心させた。