Dear HERO[実話]



溢れ出す涙を止められない私を龍斗は優しく抱き締めた。

壊れ物を触るかのようにそっと…。


近くに感じる龍斗の体温。

体だけじゃなく心までもしっかりと包み込んでくれる。



怖くなんかない…

すごく心地いい…


そして耳元に聞こえてきたのは、私を救ってくれた言葉。







「安心しろ…

 もう大丈夫だから。



 俺がおまえを


  守ってやるから……」





この言葉を一生忘れることはないだろう。

龍斗の言葉が胸に染み渡ってくる。


胸に突き刺さったままだった鋭い刃が粉々に砕けた気がした。

あとは少しずつ傷口を塞いでいくだけ…。



そして私の目にはまた涙が溢れた。