レゾンデートル


いつも通り、太陽のような笑顔の彼女のライブを見ていたある日。

画面越しに見る彼女の歌と踊りがさらに上達していると胸を高鳴らせていると、ライブの終わりがいつもとは違うことに気づく。


「イズミちゃん、ライブのあとにコメントなんて初めてじゃないか?」


ライトの反射した汗がキラキラと輝く。
満足そうに一息ついたイズミちゃんは、悲しそうに、切なそうに、そして綺麗に微笑みながら言葉を発した。


『イズミは、このライブをもって
アイドルを引退します!』


―――嘘だろ?!



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