もうこれでほんとにバイバイなんだ……。 あっけなかったな……。 「妃紗……」 丹後くんがあたしの名前を呼んで近づいてくる。 あたしは泣いていたせいもあってそこから動くことができなかった。 2人の距離がゼロになって、丹後くんがあたしの頬を両手で包む。 ねぇ、なんで? これからは他人になるのに もうあたし達は別れたのに それなのに何で、そんな優しそうに妃紗を見つめるのー……?