「じゃあ俺帰るけど、ほんとに送ってかなくて大丈夫なわけ?」
結局、なんで神谷くんがあのホテル街にいたのかわかんなかったけど、神谷くんは泣き続けるあたしに何も言わずにただ一緒にいてくれた。
優しすぎる神谷くんってレアだけど、なんか気持ち悪い。
そんなこと思ったのは内緒だけどね。
「へーきへーき。今日はほんとにありがとね」
今日はいっぱいお世話になったし、さすが、に家まで送ってもらうのは申し訳なさすぎる。
「俺は別にいいけど、それに話とかならいつでも聞くからな」
そう言うと、神谷くんはあたしとは反対方向に歩き出してしまった。
神谷くんは、なんでそんなに優しいんだろう。
それはきっと、考えても答えがわからない難問だと思う。

