恋花火 ~恋は甘く切ない~




「落ち着いたか?」


あれから、神谷くんがナンパ男を追っ払ってくれた。


そして、あたし達は学校の近くの公園に来た。


ここ、前に丹後くんと来たよね。


あのときは……まだ都ちゃんと付き合ってて、一緒にいるのも苦しかったっけ。


でも、今は付き合ってるはずなのに……苦しいよ。


丹後くんとの距離は全然縮まらなくて、むしろ遠ざかって行って……。


「お前……泣くなって」


神谷くんがそう言って、あたしの頭をそっとなでた。


あぁ、あたし泣いてるんだ。


無意識だったし、自分でも全然気づかなかった。


丹後くんのことを考えてただけなのに、なんで涙なんか出てくるの?


泣きたいわけじゃないのに。


なのに涙は全然止まってなんかくれなくて。


あたし、どうすればよかったのかなぁ……?


もう、なにもわかんないよ。


あたしの気持ちも、丹後くんの気持ちも。