恋花火 ~恋は甘く切ない~



「璃香さんに妃紗の何がわかるの!?いっつも幸せそうにしてて、神谷くんにも愛されてる璃香さんに、妃紗の気持ちなんてわかんないよ……」


そう言うと、あたしは鞄を持って教室を出て行った。


そのとき一瞬、璃香さんが悲しそうな表情をしてたのはきっと気のせいだよね?



家にも帰る気になれなくてフラフラ歩いてたら、突然誰かに話しかけられた。


「お姉さん、ひとり?」


誰、アンタ。


って思ったのも一瞬で、すぐにあぁ、ナンパか、と理解した。


周りを見渡せば、ここはホテル街だ。


あたし、こんなところまでフラフラ歩いて来ちゃったんだ……。


あてもなく適当に歩いてたから全然気づかなかった。


そりゃあこんなところに1人でフラフラ歩いてたらそうやって声を掛けられるよね。


でも今のあたしは正直、ナンパの相手をしてる余裕なんてない。


めんどくさいから、ひたすら無視を決め込んでそのままホテル街を出ようと早足で歩き出した。


だけど、このナンパ男はしつこいようだ。


「ちょっと、お姉さん無視?俺と遊ぼうぜ」


そう言ってきたと思ったら、いきなり腕を掴まれた。