やっぱ、ごまかされているようにしか見えなくて・・・・・・。

でも、あたしには関係ないのに。


気になって仕方ないんだ。



どうしてだろう?


丹後くんに、好きな人がいたって、そんなの当たり前。

何であたしが気にするの?気になるの?

答えは簡単。 君に恋してるから。



気づいたときには、もう遅いのかもね。

でも、本当に好きな人いるわけでもないし。


これから、頑張って勉強して桜校・・・・・・一緒の高校に行くんだ。

絶対に。


「妃紗、勉強する気になったの?あたしで良ければ教えるよ」


「うん。ありがと。妃紗頑張るね」


そう言って、微笑んだあたしに。

丹後くんは言ったんだ。


「頑張れよ。お前、俺の応援はいいから自分の応援頑張れよ」


“お前”。

初めて、言われた。

普通だったらお前なんて言われて嬉しくなる人なんかいないだろうけど。

あたしは違った。嬉しかった。


だって、距離が近づいたように感じちゃうじゃない。

もっと、大好きになっちゃうんだよ?