さすがに1月だし、寒くない? 「妃紗あったかいとこがいい」 正直に言うと、丹後くんは何故かあたしに右手を差し出した。 「え? なに?」 何か欲しいの? やだよ、妃紗今金欠中だもん。 「寒いんだろ? だから、手」 「は?」 手、って手を繋ぐの? 妃紗と丹後くんが? 「おめーわざとやってんのか? それ」 そう言うと丹後くんはあたしの左手をギュっと握った。