恋花火 ~恋は甘く切ない~


「行かないといけないの!だからっ・・・・・・」

あたしはそれ以上言葉が出なかった。

だって、丹後くんが・・・・・・。


こっちを見てたから。

何で?

さっきここにいたのはわかるよ。

でもそれから何分たってると思ってんの?

てか何であたしのこと見てるの?

あたしは変な衝動に駆られた。 今すぐ逃げなきゃマズいと思った。 何でかはわかんない。 だけど、そう思った。


「ちょっと来て!!」

あたしはさっきの男の腕をつかんで走り出した。