「あれ?妃紗?」
あたしがサキとしゃべっているのに気付いた丹後くんが話しかけてきた。
「丹後くんじゃん。お久」
お久っていっても会ったの3日くらい前だしね。
「はあ?お前頭大丈夫?俺らそんな前だっけ。話したの」
やっぱり・・・・・・
頭、大丈夫じゃないかも。
あたし、高校行けないかも・・・・・・。
「どうせ妃紗はバカですよー」
自分で言って気づいちゃったりするんだけど、あたし受験生だよ?どうすんのさ。
「あ、もしかして、もうすぐ引退?」
今ハッと気づいたけど、今は夏休みが終わった9月半ば。
うちの学校は、9月いっぱいで3年生は部活を引退。
まあ妃紗は部活サボってたし、幽霊部員ってやつ?
「まあな。お前応援しろよー」
はっ?何を!?
引退試合とかあるってこと?
だったら絶対行く!!
「何を?何かあるの?」
あたし、今丹後くんと話せて嬉しいって思っちゃってる。
何でだろう?
前はあんなに嫌だったのに。

