冷たい空気から逃れようとマフラーに顔を埋めた



2月の晴れた澄んだ空気の中、私は試験会場に向かっていた



大丈夫、あんなに彼が教えてくれたんだ、力を出し切るだけ…



駅に来たところで後ろから私を呼ぶ声がした



振り返ると白い息を吐きながら笑う「彼」がいた



「頑張れ!」



「うん…!」



彼に強く抱き締められ、さっきの寒さはどこかにいってしまった



彼と離れ、会場に向かい、試験は終わった