家の最寄り駅に着くと、琉斗が息を切らして走っていた



「琉斗!」



「…御子」



琉斗のもとに駆け寄ると額に痛みが走った



「馬鹿、連絡くらいしとけ」



「…ごめんなさい」



琉斗のデコピンはかなり痛い



額を擦っていると私は琉斗に抱き締められた



「一応、心配したんだからな」



力強い腕に包まれて動機がした



また…?私は弟に恋しちゃってるの…?



家に帰りシャワーを浴びたら夕飯も食べずに眠りについてしまった



風邪なんてもうどこかに消えていったみたいだ



その日は夢を見た



琉斗に彼女が出来て、家を出ていく夢



まぁ、そのうち正夢になることだし



何故か夢から覚めた私は



泣いていた