再生ゲーム・山田拓也のエンディング

「りんさん。貴方の愛する拓也さんが、こう言っているんだ。一先ず距離を置きましょう。愛している人の言うことを聞きましょう」


ここぞとばかりに猿田はニタニタと笑い、りんの両肩を強く掴んだ。


「いや!!!! 触らないで!!!! この一連の事件は全部貴方が仕組んだこと! 貴方は殺人――うっ!!!!」


猿田は有無を言わさず拳を作り、能面のような顔でりんの腹にねじ込ませた。


咄嗟のことでりんは避けられず、意識を失い猿田の胸へ倒れこんだ。


「……ふぅ。これで一安心だ。ナイフを振り回す恐ろしい女にはこのくらいしないとねぇ――拓也さん? この女は私に任せてください」


――任せる? 一体なにをするんだというんだ?


得たいの知れない台詞に鳥肌が立ったが、黙って頷いた。