「りりか……俺とずっと一緒にいてくれるか?」
ほんのつまみ食い程度だった。しかも、目の前にいる女も第二の鬼女なのかも知れない。企んだ表情が、どうしようもなくそう思えたからだ。
それでも誰かに側にいて欲しかった。
親父や朋子の死。ストーカーに職は奪われ、心があまりにも傷つきすぎた。
情けない――これでは朽ち果てた大黒柱だ。
「嬉しい! それってプロポーズと受け取ってもいいの?」
なにも答えなかった。逃げ道を少しでも残しておこうと防衛本能が働いたからだ。
結局、りりかすらも信用していないのか? 俺は……。
信用していないけれど側に居て欲しい。俺のことを分っていて欲しい――まるで駄々っ子だな。
ほんのつまみ食い程度だった。しかも、目の前にいる女も第二の鬼女なのかも知れない。企んだ表情が、どうしようもなくそう思えたからだ。
それでも誰かに側にいて欲しかった。
親父や朋子の死。ストーカーに職は奪われ、心があまりにも傷つきすぎた。
情けない――これでは朽ち果てた大黒柱だ。
「嬉しい! それってプロポーズと受け取ってもいいの?」
なにも答えなかった。逃げ道を少しでも残しておこうと防衛本能が働いたからだ。
結局、りりかすらも信用していないのか? 俺は……。
信用していないけれど側に居て欲しい。俺のことを分っていて欲しい――まるで駄々っ子だな。


