再生ゲーム・山田拓也のエンディング

「……プレゼントねぇ」


「そう。熨斗を付けて、あげてしまうの。猿田先生は飛び上がって喜ぶわよ? なんせ、井上七海が好きで追い続けていた人なんだから……


猿田がりんをストーカーをし、貴方はりんから付きまとわれていた。まるで地獄のようなシナリオ――早くこんな物語は終わらせてしまいましょう!」


もう一度握り締められた手は、薄っすらと汗ばみ、力強かったが怖くもあった。


――俺はどうしようもなく、なぜ、こんなにも弱い? どうしても温もりに負けてしまう。


弱々しくあればあるほど、誰かに縋りつき託したくなる。もしかしたら男は年齢を重ねるたびに弱くなっているのかも知れない。


この歳で、この先一人で生きていくのは惨めで――とてもじゃないけど嫌だ。