ONLY YOU~年の差結婚の秘密~

敦司さんは面倒くさそうに口をへの字に曲げた。



私たちは介添えの人に急かされて披露宴会場へと向かう。



ドレスの裾がフロアに敷き詰められた絨毯に擦れて、衣擦れの音を醸し出す。



敦司さんは黒のダーク系のフロックコート。胸元には私のブーケと同じ鈴蘭と白バラのブーケトニア。


ダークな色に白い花の色が際立って見える。



「何だ?」



「別に…」



私に耳許に彼のバリトンの声が響く。


披露宴会場の扉が視界に近づいてきた。




「敦司っ!!?」



突然、白いスーツを来た若い女性が近づいて来た。


皆にして息をハッと飲んだ___


彼女は手には出刃包丁!!?