ONLY YOU~年の差結婚の秘密~

私たちを気遣い控室には誰もいなかった。



「そろそろ時間だ…行くぞ…」



「あ、はい…」



私はドレスを整えながらソファーから立ち上がる。パニエでふんわりと広がったドレスの裾を揺らしながら扉に向かった。




「忘れ物…」



敦司さんがテーブルに置いていたウエディングブーケを手に取った。




「…ありがとうございます…」



敦司さんは軽くため息を付き…斜め視線で私を見つめる。


その黒い瞳には少し妖しげな煌めきがあった。