ONLY YOU~年の差結婚の秘密~

「…父上は私のコトをどう言っていた?」



「役立たず、アイツは政治家には向いていないと申していました…」



「そうか…」



私は力の無い笑いを浮かべて…自分を慰める。

私は父上の役には立てないか…政治家にもなれないか…


伊集院家の次期当主しても―――・・・失格だろうなぁー。




「私は唯…父上に…」



「泣くのは後にしてください…意識も戻りましたし…東京に帰りますよ…敦司様」




「・・・」




長谷の紡ぐ言葉に慰めの言葉も蔑む言葉もない。



事務的で私の命が助かったコトを喜ぶ素振りもなかった。死んだ方がマシだと思った…



「ドクターにも看護師にも名前は明かさないで下さい…敦司様…あなたがここに来たコト自体が極秘なんですから…」