ONLY YOU~年の差結婚の秘密~

彼の口許からは盛大な溜息が漏れて来る。



「父上も何故…こんな17歳の娘と私を…」


彼は片眉を上げて、正座していた足を崩して上着の隠しポケットから煙草とライターを取り出した。


「伊集院さんもこの結婚には乗る気ではないんですね…」


12年前に見た優しいお兄ちゃんの面影はなかった。

同じ顔だけど…無味乾燥で冷たい顔だった。


眉間に皺を寄せてあからさまに嫌悪感を示していた。


「私から見れば…まだ…子供だ…」



33歳の伊集院さんから見れば私は子供だけど…逆を言えば…わたしから見れば伊集院さんはオジサン…


ハッキリ言えば喧嘩を売ってそうに思われるので本音は私の心の引き出しに仕舞い込んだ・・・