でも実際、髪でお団子がもう出来ないとなると悲しくなった。



約束守れなくなってごめんなさい。
今はその言葉しか出てこない。



すると背後から先輩が私の髪に触れてきた。



「…ねぇ李。約束って守るためだけにあるんじゃないと思うんだ」


「…え?」



驚いて鏡越しに先輩を見つめると私の髪を触る先輩と鏡越しに目が合った。



「…人って時間が経つに連れて成長するように、変わっていくものでしょ?

李はそれを"約束"って言葉で自分を縛りつけて、変わろうとしないでいる。
俺には李が"約束"という"過去"に囚われて、抜け出せないでいるように見えるよ」



チャラ男先輩は話しながら、私のサイドの髪を後ろに持っていく。