至近距離で真っ直ぐに見つめられる。
チャラ男先輩の目に吸い込まれそうなのに、その目から逸らせない。



いつもヘラヘラして笑ってる先輩じゃない、こんな真剣な目をする先輩を初めて見た。



先輩の真剣な強い目つきに圧倒され、私は頷くことしかできなかった。



先輩の手にハサミが握られ、私の髪にハサミが入る。



「…ねぇ、李はどうして毎日お団子頭なの?」



私の髪にハサミを入れながら唐突な質問。



どうしてって…



「…約束したからです。ずっとお団子頭でいるって」



私の言葉に鏡越しに見る先輩は、「約束?」と言って首を傾げてる。



そう、約束。
あいつと約束したからずっとこの髪型なの。