「あ、李ー!おはよ!」


「…おはよ」



綾女と紗奈がそれぞれ私に挨拶をしてきた。



私は笑顔で2人に「おはよ」と返した。



今日はいよいよ高校生最後の行事、卒業式。



緊張もあるけど、それよりも今はこれからの進路が楽しみでもある。



せっかくの卒業式だからと言って、お揃いにするのが好きな綾女は髪型をお揃いにしようと提案してきた。



私と紗奈はもちろん了承した。



髪型を提案したのは、私。



「…李のお団子、やっぱ上手に出来てる!
私、この形作るのにすごく時間かかったんだよー」



綾女は自分のお団子を見て、疲労のため息をついた。



「李はいつもお団子にしてたから、こんなの朝飯前なのよ」



あたしはあんたみたいに苦労しなかったけど。



なんて紗奈は相変わらずの見栄っ張りを見せる。