慌てて頬を押さえる。



「…大方、芹田くんのことを考えてたんでしょうね」



早苗の隣から花織が相変わらずの色気の漂わせて現れる。



花織までそんなこと言って……



「私ってそんなに分かりやすい?」



頬を押さえたまま聞くと、早苗と花織は声を揃えて「もちろん」と言った。



早苗と花織とは毎日こんな感じ。



登校してるといつも話しかけてきてくれて、基本は一緒にいる。



そしていつもこうやって私をからかってくる。



綾女もからかわれる対象になってるらしい。



綾女とも仲良くなってて、綾女に脅したことをちゃんと謝って許してもらえたみたい。



一人ずつ頬に赤く手の跡がついていたけど。



みんな仲良くなって良かった。



肝心のりかは掌の傷が深かったみたいで、自宅療養中。



早く一緒にいられるようになればいいな。