だからお母さん紹介するから、お父さんはお父さんのままでいいって言ったのに。
「…簡潔に言うと、さっきお母さんだった人が私のお父さん」
私は頭を押さえてお父さんを指差した。
お父さんを指差すなってお父さんは言ってるけど、そんなのどうでもいい。
「…え、お、お父さん!?あの方が!?」
びっくりするよね。
さっきまでお母さんだった人が急にお父さんになるんだから。
とりあえずお母さんには夕里のことを紹介しようと思って、座布団に正座する。
リンを二回鳴らして手を合わせる。
「…お母さん、この人は夕里さん。私の大切な人だよ」
「……李……」
驚いて私を見ている夕里を見てたら、自分の言ったことが段々恥ずかしくなってきた。
「…ゆ、夕里も早くなんか言ってよ」
顔が熱い。
私は座布団から立ち上がり、夕里を無理矢理座らせた。
そしてお父さんに「早く着替えてきて」と強く言い放つ。
お父さんは「はいはい」と言って自室へと着替えに行った。
夕里は正座すると私と同じように、リンを二回鳴らして手を合わせた。
「……芹田夕里と言います。
李さんとは未来のことを考え、真剣にお付き合いさせてもらっています」
未来のこと……?
夕里がそう言うなんて思わなかった。
というかそんなことまで考えたこともなかった。



