「…それから李は部屋にこもりっきりで、食事も全然食べなくて……私がつきっきりで慰めても……ダメで…
もう…どうしたらいいのか……分からなくて……っ」
「…綾女ちゃん……」
体が震え、涙の止まらない綾女ちゃんの背中を優しくさする。
前の李に戻そうと頑張ったんだね、綾女ちゃんは。
でも李にとって彼の存在は大き過ぎた。
いくら李の近くにいたとしても彼のような存在にはなれないだろう。
彼は李にとっての生きる意味、そのものだったから。
きっと今の李は生きる意味を失なってしまった。
どう生きたらいいのか分からなくなって、迷子になっているんだ。
彼との約束だけが、李の生きる道だった。
それを失った李は空っぽになってしまった。
俺も李を失ったらきっとそうなるんだろうな。
李が好き過ぎるから、失った時のショックも大きいんだ。
李のことを考えていると、急に綾女ちゃんに腕を掴まれた。
驚いて綾女ちゃんを見ると、綾女ちゃんは下を向いたままだった。



