でも考えたって無駄という現実がすぐにやってくる。
俺がどうやったって李を振り向かせることは出来ない。
だから俺は李のことを忘れるように、受験勉強を張り切った。
航平にはドン引きされたけど。
李を忘れるにはこれしかなかったから。
なのに……なのに……
拳をベッドへ叩きつける。
「…忘れられるわけねぇんだよ……!」
勉強しててもふと頭を休めると脳裏に思い浮かぶのは李の顔ばかり。
口を尖らせて怒ってる、李。
恥ずかしがりながら頬を染める、李。
嬉しそうに照れ笑う、李。
傷ついて苦しんでる、李。
大粒の涙を流す、李。
スッキリしたように笑う、李。
そして俺を見つめる強い目をした、李。
李の全部の表情が忘れられない。
忘れられるわけがない。
だって李は初めて心の底から惚れた人だから。
初めてで、きっとこの先も李以外の女性に惚れることはないだろう。
それくらいに李が好きなんだ。



