【side 夕里】
雪菜が家を出て行って数分が経った。
雪菜は言いたいことだけ言って、帰って行った。
綾女ちゃんに李には彼氏がいるって言われた時、嘘だろ?って思った。
でもその言葉は紗奈が李本人に聞いたことで、事実となった。
彼氏いるの?って紗奈に聞かれて、李は頬を赤くしてた。
ショック過ぎてあの後、李と目が合わせられなかった。
どう顔を合わせればいいのか、どう話せばいいのか分からなくなった。
いつも通りに話せばいいだけなのにな。
それが出来なかった。
李を見る度、李は俺のじゃない、他のやつのなんだってことばかり考えてしまってた。
そう思うと自然に李のこと諦めて、避けるようになった。
李が俺のこと探して話しかけようとしてたことに、気付いてたくせに。
それを無視して……
「…俺は最低だな……」
ベッドに寝転がる。
ただ避けて諦めることでしか、李の存在を消すことが出来なかった。
ふと考えるのはいつも李のことばかりで。



