私は彼方に話した時みたいに、雪菜ちゃんにも夏休み以降にあったことを話した。



「…え!李ちゃんって彼氏いたの!?」



雪菜ちゃんはミルクティーを吹き出しそうになっていた。



え、驚くとこそこなの?



北村さんにも彼氏いるんだって驚かれたけど、私ってそんなに彼氏いないイメージがあるの?



これでも彼方とは中学から付き合ってるんだけど……



私は基本、冷めた性格だから、誰も寄ってこなさそうなのは自分でも頷ける。



寄ってくるのは綾女とか先輩みたいな物好き、みたいな?



あ、先輩はもう私には近寄ってないから物好きじゃないか。



「…それでいいの?」


「……え?」



頭の中で色々と考えていたら、雪菜ちゃんの声が聞こえた。



手元にあるオレンジジュースを見ていた目線を雪菜ちゃんへと向ける。



雪菜ちゃんは眉を下げ、寂しそうな表情で私を見つめてる。



「…李ちゃんはもう夕里と、このままでいいの?」



このまま…?



それは先輩と疎遠のままでいいのってこと?



前の私だったら、きっと先輩と今すぐ前みたいな関係に戻りたいって言うんだろうな。



すぐにその答えを言わない自分がいる。