今日も来るのかな…先輩。



そう、階段を下りながらため息をつくと……



「あ、いた。アンタが栗丘綾女?」



階段を下りた廊下から私を呼ぶ声。



壁に寄りかかって腕を組んでる、金髪の女子生徒。



私の学年に金髪なんていないから、きっと2年の先輩。



その人は階段の踊り場にいる私を見てニヤリと笑っている。



「…もう、待ちくたびれたんですけど〜」



金髪の先輩の影からひょこっと顔を出したのは、茶髪のセミロングの女子生徒。



この人も見たことないから、先輩?



…いや、違う。
見たことはある。



すると階段の中間にいた黒髪のワイシャツをかなり開けた女子生徒が、私に近付いてきた。



「…ねぇ、ちょっと面(つら)貸してくれない?」



色っぽく微笑まれる。



これが悪夢の始まりだったーーーーー