いつもの優しい夕里じゃない。
これは……
「………れ……だ」
男達に近付きながら夕里は何かを言っている。
その怖さから、男達もかなり怯えてる。
夕里が金髪の男の前に立つ。
「……李を殴ったのは誰だって聞いてんだよ!」
グイッと男の胸倉を掴む夕里。
その表情は今までに見たことがないほどに怒ってる。
すぐに感じたのは恐怖だった。
初めて夕里を怖い、と思った。
でも、李ちゃんのために怒ってるんだよね?
思っちゃいけないけど、
こんなに怒ってもらえて李ちゃんが羨ましいなと思ってしまう。
李ちゃん、あなたは幸せ者だね。
こんなに夕里に思ってもらえて。
ねぇ、夕里。
もし殴られたのが私だったら、こんなに怒ってくれた?
【side end】



