だんご虫ヒーロー。




「……俺の家族に何してんだよ…!」



パッと掴まれていた手首が解放されて、地面に座り込む。



今度は何……?



顔を上げればそこには見知った顔があった。



「…こ、航ちゃん!?」



金髪の男の手首を掴んでいるのは、私の従兄弟の尾口航平、航ちゃん。



航ちゃんは手首を捻って、男を突き放した。



「…雪菜!大丈夫か!?」



航ちゃんは私に駆け寄り、私の身体を起こしてくれる。



何でこうもいいタイミングでみんな私を助けてくれるの?



ほんと、漫画みたいなタイミング。



「…私は大丈夫!でも、李ちゃんが……「李!……李!!」



私が好きな人の声が聞こえ、そっちを見ると、夕里が意識のない李ちゃんを抱きかかえていた。



それでも李ちゃんは目が覚めない。



地面に叩きつけられた時、かなり強く頭を打っていたから。



すると李ちゃんを地面に寝かせ、下を向いたまま立ち上がった。



その夕里にゾッと寒気がした。